太陽光発電所の事業性向上は「LCOE低減」がキーワード

太陽光発電のさらなる事業性向上へ

 

   2020年度より250kW以上は入札の対象となり、これから野立て型の太陽光発電所を建設するには、より高い事業性が求められる。「2050年までの脱炭素社会実現」を菅首相が表明したことで、再生可能エネルギーのさらなる導入加速も求められている。太陽光発電においては、限られたスペースでコストを抑えながら発電量を高めることが必須となる。そこで知っておきたいキーワードが「LCOE低減」だ。

 

   LCOE(Levelized Cost Of Electricity)は、「均等化発電原価」とも呼び、発電コストを評価する方法の一つ。特定の太陽光発電プロジェクトについて、設計・調達から建設・運用・保守・廃棄までの総コストを、生涯発電量で割った値のこと。設備投資額の通貨単位が円なら、LCOEの単位は「円/kWh」となり、この金額が小さいほど、事業性にすぐれた発電所だといえる。

 

 

このLCOEを低減させるには、「初期投資の抑制」と「総発電量の増加」が鍵を握る。

このうち、初期投資の抑制に効果的なのが、1ストリング(回路)あたりの出力を最大化すること。

これは、モジュール開放電圧を低減化して接続可能なモジュール枚数を増やすことで、実現が可能となる。

 

■試算で明らかになったコスト削減効果

トリナ・ソーラーが出力585Wのモジュールをサンプルとして、同社の最新の600Wモジュールとの開放電圧を比較したところ、600Wモジュールの開放電圧は41.5Vと、585Wモジュールの53.2Vよりも低電圧化が実現できる結果であった。システム電圧1500Vの場合に、1ストリングに接続可能なモジュール数を比べると、585Wモジュールが24枚なのに対し、600Wモジュールは32枚。8枚多く接続できることになる。

 

 

また、「福島県福島市に出力10MWの太陽光発電所を設置する」と仮定して、585Wモジュールと600Wモジュールを使用した場合とで、それぞれに必要となるBOS※の比較試算を実施した。

※ 「BOS」(Balance Of System)とは、太陽光発電システムにおける、架台・ケーブル・パワーコンディショナなど、太陽電池モジュール以外の周辺機器のこと。

 

  600Wモジュールの発電所は、585Wモジュールに比べてモジュール数が2.5%少なくて済むうえ、架台の台数は27%、ケーブル長も同じく27%、架台設置に必要な杭の本数は2.5%、設置面積は4%減らせる結果が示された。

 

 

これらの結果が示すとおり、超高出力パネルの選択は、発電量の増加はもちろん、初期コストの削減も同時に実現できる。

 

  トリナ・ソーラーが7月に発表した第2世代の「Vertex」モジュールは、210mm角セルを60枚使用する最大出力605Wのモジュールと、55枚使用する最大出力555Wのモジュールの2種類。これらの新製品は、第1世代製品でも取り組んだLCOEの低減化を、さらに追求している。

 

モジュール開放電圧の低減化によって、1ストリングあたりの出力向上を可能にした。さらに、「大型ウェハ」や「マルチバスバー技術」、「ダメージレスカッティング技術」「高密度実装技術」という4つの要素技術を採用して、高性能化を実現している。

 

LCOEを低減し、太陽光発電ビジネスの事業性を向上させるために、トリナがトレンドの先鞭を付けた超高出力パネルの採用が一つの方法となる。

 


これからの時代は企業として省エネ、創エネ、畜エネへの取り組みが求められます。グローバルのトップ企業トリナ・ソーラーの高品質で高パフォーマンスの製品の中から最適なパネルをお選びください。

     

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