FIT適用の「地域活用電源」はレジリエンスで判断、経産省が最終案を公表

 経済産業省は12月12日、固定価格買取制度(FIT)の抜本的な見直しなどを検討する「再生可能エネルギー主力電源化制度改革小委員会」の第5回の会合を開催し、これまでの議論を踏まえた「中間とりまとめ(案)」を公表した。

 

 「とりまとめ案」は、これまで公表・議論されてきた内容を「電源の特性に応じた支援制度」、「地域に根差した再エネ導入の促進」、「再エネ主力時代の次世代ネットワーク」、「その他の論点」という4構成でまとめた。

 

 大枠は、再エネを「競争電源」(大規模太陽光、風力)と、「地域活用電源」(小規模太陽光、小水力、小規模地熱、バイオマス発電)に分け、前者は固定価格買取制度(FIT)からフィード・イン・プレミアム(FIP)による市場取引ベースに移行しつつ、FIT電源に認められているインバランス特例を廃止する。後者は、地域活用電源の要件を満たした場合に、従来通りFITの枠組みの中で支援する、という仕組みになる(図)。

 


図 「地域活用電源」の要件の方向性(出所:経済産業省)

 

 このうち今回の「とりまとめ案」で、「地域活用電源」の要件を「レジリエンス」に絞ることが明確になった。これまでの議論では、「レジリエンス強化」と「地域消費」という2つの要件を掲げ、両方を求める方向だったが、「地域消費については要件化することが難しいため、レジリエンス強化の要件で地域一体型と判断する」(事務局)とした。

 

 そのうえで、レジリエンス要件の方向性として、(1)災害時(停電時)に電気を活用でき、自治体の防災計画に位置付けられている。(2)緊急時に自営線などで電力を供給できる地域マイクログリッドの構築。(3)熱電併給システムを採用し、熱の活用が自治体の防災計画に位置付けられている――を挙げ、これらの3タイプのうち1つでも該当すれば、地域活用電源としてFITを適用するとした。

 

 こうした整理に伴い、これまでの議論の中で、「地域活用電源」の対象として、議論されてきた「自治体が出資する再エネ発電」「自治体が出資する電気小売り事業者への売電」の扱いは今後の検討課題とした。また、50kW以上の高圧連系する太陽光発電について、地域活用電源の要件を満たした場合に、FIPでなく、従来通りFITを適用する余地があるのか否か、に関しても今後の検討課題とした。

 

 一方で、2020年度から前倒し適用が予定されている低圧事業用太陽光(10kW以上50kW未満)の地域活用電源への移行については、「自家消費(余剰売電)」と「レジリアンス(自立運転)」の両方がFIT適用の条件とし、これまでの方向性を維持した。

 

 こうした事務局案に関し、JPEA(太陽光発電協会)も含めて、大きな異論がなかったことから、太陽光に関しては、2020年度から低圧事業用は自家消費(余剰売電)に移行し、FITによる全量売電モデルでの事業化は難しくなった(10年の農地転用が認められた低圧営農型太陽光については例外的にFIT全量売電を適用)。

 

 ただ、高圧に連系する太陽光については、レジリエンス要件を満たしてFIT適用となる可能性も残されている。例えば、緊急時に自立型パワーコンディショナー(PCS)に切り替え、非常用コンセントからの電力供給や電気自動車に充電できるようにし、自治体や地域と連携している高圧太陽光が、これまでにも存在するが、こうしたシステムの採用ケースは今後の議論次第で、FIT適用の可能性がある。

(日経BP総研 クリーンテックラボ)

 


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