2050年に温室効果ガス80%削減を目標とした議論がスタート

経済産業省資源エネルギー庁は8月30日に、「エネルギー情勢懇談会」第1回会合を開催した。同会は、国連のパリ協定を背景に日本を含めた先進各国が掲げている2050年に温室効果ガス80%削減の目標を念頭に、長期的なエネルギー選択を議論するのが目的である。

同省が8月9日に第1回を開催した、総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会で検討する「エネルギー基本計画」の見直しでは2030年を想定し、実現性を重視したエネルギーのベストミックス(あるべき電源構成)を議論する。2050年をターゲットにする情勢懇談会は、技術・産業・制度の構造変革を通じ、あらゆる可能性を追求するとしている。

懇談会では冒頭に経産省から、エネルギーを巡る主な情勢変化として10項目を示した。真っ先に挙げられたのが、(1)原油価格が100ドルから50ドルに、(2)再エネの価格は、日本の外では40円/kWhから10円/kWh――だった(図)。


図 再エネの国内外のコスト比較(出所:経済産業省)
 

それに続き、以下を挙げた。(3)自動車産業のEV(電気自動車)化競争が激化、(4)脱原発を宣言した国がある一方、多くの国が原子力を活用、(5)全面自由化と再エネ拡大により、投資環境に新たな課題、(6)パリ協定を巡る動向は、米国離脱後もトレンド変わらず、(7)拡大する世界のエネルギー・電力市場、(8)中国国営企業の台頭、欧米ではエネルギー企業のM&Aが進展、(9)金融プレーヤーの存在感の高まり、(10)世界全域での地政学上の緊張関係の高まり――という論点だ。

2番目に挙げた「日本以外での再エネ価格低下」の項目では、「再エネ投資が今や火力・原子力を上回っている」「ストックでも再エネが主力になるには、継続的な投資が必要」との認識を示した。日本について、「固定価格買取制度(FIT)支援後の自立化のためには何が必要か」「再エネ産業では欧州や中国が先行しており、日本の再エネ産業の競争力をどう強化するか」「蓄電池の革新で日本が世界をリードする条件は?」との問題意識を掲げた。

こうした論点整理を見ると、世界的に導入の進む再エネとそれに伴って成長する再エネ産業に比較し、国内でのコスト低下が遅れ、再エネ産業も劣勢になりつつある現状がエネルギー・産業政策上で主要問題の1つに位置付けられたことが伺える。

今後の議論では、原子力の位置づけとともに、再エネと再エネ産業をいかに発展させていくかが、主要テーマの1つになりそうだ。(日経BP総研クリーンテック研究所)


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