全未来の可能性を広げるソーラーカーに使われる高効率太陽電池

2017年8月5日に開催された「FIA Electric & New Energy Championship ソーラーカーレース鈴鹿2017(国際式)」で、大阪産業大学のソーラーカー「OSU-Model-S」が、「ドリームクラス」優勝、および、総合2位の好成績を収めた。トリナ・ソーラーは、2015年からこの鈴鹿でのソーラーカーの国際レースのスポンサーシップを通じて、太陽光エネルギーの活用の未来を切り開く日本の若者の支援を始めた。また、同時に、大阪産業大学にソーラーカーに搭載する太陽電池セル・モジュールの提供を始めた。

住宅の屋根に設置しているモジュールと、トリナ・ソーラーがソーラーカーに提供しているモジュールは、構造が大きく違う。ソーラーカーに搭載されたモジュールは、世界最高クラスの発電特性を持つハイスペック製品で、発電特性だけでなく、ソーラーカーへ負荷を低減するように重量も軽く、そして、湾曲出来る構造に仕上げて、走行中の空気抵抗低減も図られている。


図1 量産品セルとソーラーカー用セルの比較
 

図1の当社の量産品とソーラーカーに搭載した高効率品の比較が示すように、ソーラーカーへ搭載されているセルは、IBC(Interdigitated Back Contact)と呼ばれる裏面電極構造を持ち、太陽電池の受光量を最大化し、発電量をアップさせている。トリナ・ソーラーは、IBCセルの変換効率で、2014年2月、12月、2016年4月および2017年5月に世界記録を達成し、2015年、2016年と「OSU-Model-S」に世界最高レベルのセル・モジュールを提供してきたが、2017年は、IBC構造の大面積(量産品と同サイズ)n型単結晶セルで、変換効率24.13%の世界新記録を達成したセルを提供し、3年連続で、最新のモジュールを搭載した「OSU-Model-S」が鈴鹿サーキットに参戦した。


図2 トリナ・ソーラーのIBCセルを搭載した大阪産業大学のソーラーカー「OSU-Model-S」の発電量と日射量との相関関係(2016年と2017年の比較)
 

図2は、2016年と2017年のソーラーカーの発電量と日射量の相関を示したグラフである。
グラフ中の青丸印が2016年、赤丸印が2017年の結果であるが、同じ日射量(横軸)で比べた場合、赤丸印の出力のほうが総じて大きいことが分かる。これは、トリナ・ソーラーの技術開発によって、1年間で約4%(相対比)の出力向上が達成されたことを示している。

ただし、IBC構造を製造するには、特殊なプロセスが必要であり、現時点では製造コストが市場の要求に見合っていないため、住宅用を始めとする量産品は、低コストで量産できるスタンダードなプロセスを用いていることが多い。

トリナ・ソーラーは、今回紹介したハイスペック品が量産品となり、ソーラーパワーによる車両移動で、より環境にやさしい明るい世界を実現するという目標達成のため、研究開発、支援を続けている。

尚、2017年11月には、410.5Wの出力、2018年2月には25.04%の変換効率で世界記録を塗り替えた。


バックシートを使用しないフレームレス両面ガラスの"DUOMAX”は、塩害、高温多湿、アンモニアなどの環境で高い耐久性と高パフォーマンスを発揮します。メガソーラー、ソーラーシェアリング、カーポートなど幅広い用途も特長です。30年に渡る長期出力保証も選ばれる理由です。

※2021年11月現在、トリナ・ソーラーでは、DUOMAX Twinをはじめとするフレーム付きの両面ガラス両面発電モジュールを取り扱っています。

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