再エネの大量導入のための地域間連系線の増強コストは全国で負担へ

経済産業省は2019年5月16日、総合資源エネルギー調査会・脱炭素化社会に向けた電力レジリエンス小委員会の第3回会合を開催し、地域間連系線を増強する際のコスト負担に関し、全国大で回収する仕組みとし、固定価格買取制度(FIT)のような賦課金方式も選択肢とした(図)。


図 地域間連系線の増強計画(出所:経済産業省)



現在、政府は、北海道と本州間の「北本連系線」と、東北電力管内と東京電力管内の「東北東京間連系線」の増強を検討しているものの、費用負担の仕組みが決まっていなかった。これまでの地域間連系線の増設は、非常時などの安定供給が目的だったため、利益を受ける連系線両側の電力会社が協議して負担割合を決めてきた。

だが、今後、見込まれる連系線の増強では、再生可能エネルギーの大量導入が主な目的になることから、従来の費用負担方式だと、北電や東北電などの再エネ適地の多い電力会社の費用負担が相対的に大きくなる懸念があった。その場合、負担する電力会社は負担額を託送料金に付加するため、同エリアの電気料金が上昇することになる。

そこで、今回、連系線増強の便益を、「安定供給」のほか、再エネ送電による「価格低下」「CO2削減」に定量分析し、価格低下とCO2削減による便益分は、全国大で負担する仕組みを採用するとの事務局案が示され、委員から了承を得た。

具体的な回収方式に関しては、全国の託送料金に付加する方法のほか、「FIT賦課金方式も選択肢」としたが、現在の再エネ賦課金に含めるのか、別枠の制度を創設するのかなど今後の議論となった。

電力広域的運営推進機関の試算によると、北本連系を30万kW増強した場合、再エネの導入可能量は120万kW増加し、その便益(価格低下・CO2削減)割合は、54.1%となる。また、東北東京間連系線を455万kW増強した場合、再エネ導入可能量は980万kW増加し、その便益割合は68%に達するとしている。

再エネ大量導入に伴う基幹系統の増強コストに関しては、地域間連系線に限らず、地内線に関しても、北電や東北電などの負担が大きくなる傾向にあり、こうした地域の電気代が上昇する懸念がある。今回の議論は、地域間連系線に限定したものだが、今後、エリア内の基幹系統を増強するコスト負担にも応用される可能性もある。

(日経BP総研 クリーンテックラボ)


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