「省エネ基準義務化だけでは不足」、ZEH+でエネルギー消費量削減を加速

「新築の住宅について、2020年に省エネ基準への適合を義務化するだけでは、国が掲げる家庭部門のエネルギー消費量の削減目標は達成できない。より省エネルギー性能が高いZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を併せて推進しなければならない」。経済産業省のZEHロードマップフォローアップ委員会の委員長を務めた芝浦工業大学建築学部の秋元孝之教授は、今後のZEHへの取り組みの重要性をこのように説明した〔写真1〕。ZEH推進協議会が2018年5月29日に実施したセミナーでの1コマだ。

図1

〔写真1〕ZEHロードマップフォローアップ委員会の委員長を務めた芝浦工業大学建築学部の秋元孝之教授は、「省エネ基準への適合を義務化するだけでなく、ZEHの推進も必要だ」と指摘した(写真:安井 功)

 

経済産業省は2018年5月16日、ZEHの新たな方向性を示す「ZEHロードマップフォローアップ委員会とりまとめ」を公開した。2016年度の補助事業に対する実績などを通して見えてきた課題などを踏まえ、エネルギー消費量の削減目標を達成するために必要な施策の方向性などを見直した。2017年7月に委員会を設置し、議論を続けてきた。 

 

4つの方針が基に

ZEHの普及目標には大きな変更はない。2020年までに標準的な新築住宅をZEHとし、さらに、2030年までに新築住宅の平均をZEHとすることを目指す。 

この目標を達成するために、新たなロードマップでは主に4つの方針を基に、国や業界団体、民間事業者のそれぞれの目標を立てた〔図1〕。

図2

〔図1〕「ZEHロードマップフォローアップ委員会とりまとめ」に掲載した新たなロードマップ(資料:経済産業省)

 

1つ目の方針は、「注文戸建て住宅におけるさらなるZEHの普及促進」だ。具体的な施策としては、補助金による支援事業が挙げられる。これまでのZEH支援事業の実績などから、寒冷地や低日射地域、多雪地域、都市部の狭小地など制約がある地域へも配慮する視点を盛り込んだ。新たな定義や目指すべき水準の確立を目指す。 

設計事務所などの取り組みを促進するために、意匠性とZEH性能の共存を目指した設計コンペティションの開催も検討している。2019年度の予算に盛り込む方針だ。 

続く2つ目は、「再生可能エネルギー政策と整合したZEH+の普及促進」だ。これまでのZEHの性能を上回るZEH+を推進する。断熱性能を向上させるほか、高度エネルギーマネジメントシステムを採用するなど、さらなる省エネ化を推進。電気自動車などとの連携によって、太陽光発電システムで発電したエネルギーの自家消費を促すことを視野に入れている。 

3つ目は「建売戸建て住宅におけるZEHの普及促進」。これまで注文の戸建て住宅が中心だったZEH推進の対象を広げる。今後は集合住宅や建売戸建て住宅、分譲戸建て住宅についても注力する方針だ。例えば、分譲戸建て住宅では、街区をまとめてZEHとして評価する取り組みを実施する。 

残る1つは「ZEHを普及促進するための施策」だ。人材の育成やこれまでに蓄積したノウハウの活用、ZEHのブランド化などに注力する。例えば、ZEH設計のノウハウを標準化して設計を支援する。

 

日経 xTECH「省エネNext」公開のウェブ記事を転載)


 

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