太陽光発電する窓

両面ガラスのフレームレス太陽光発電モジュールを、開口部材としてガラスの代わりに壁面とトップライトに採用した多目的コミュニティスペースが、2017年4月に川崎市麻生区に完成した。建て主と設計者は、都市住宅を数多く手掛けてきたアーツ&クラフツ建築研究所(東京都港区)代表の杉浦伝宗氏だ。

木造2階建てで延べ床面積は155.52m2。1階は木工のワークスペースと倉庫、2階はペットサロンとサロン・ギャラリーで構成する。断熱効果を狙い、屋上は緑化してテラスとして活用している。


西側の前面道路から見た建物外観。西北の壁面は光透過性を持つ両面ガラス太陽光発電モジュール18枚を割り付けた(写真:トリナ・ソーラー・ジャパン)

「西南向き斜面の敷地の上半分は、もともと庭づくりのために入手したもの。この土地に隣接した敷地も取得し、庭と一体化した多目的コミュニティスペースを計画した。解体した家屋の廃材は庭の納屋や家具に使った。再生と再利用が企画の大きなテーマ」(杉浦氏)。納屋と屋上への階段は、杉浦氏のセルフビルドだ。


裏手の庭から見た外観。左手の納屋は杉浦氏のセルフビルド(写真:トリナ・ソーラー・ジャパン)

両隣の住宅に面した東南と西北の大開口は、フレームレス両面ガラス太陽光発電モジュールをガラス代わりに採用した。突き付け目地はシリコン系シーリング材を充填し、天地はアルミフレームで固定。窓ガラスを収める方法と同じ手順でガラス工事会社が施工した後、電気配線の工事を行った。

「フレームレス両面ガラス太陽光発電モジュールはセル配列のグリッドの隙間から光が透過する。当初は型板ガラスで視線を遮る計画だったが、このモジュールはプライバーシー保護と発電の二つの役目を果たしてくれた」(杉浦氏)。


東南側ファサードの夜景。発電セルの隙間から室内の明かりが漏れ出す(写真:トリナ・ソーラー・ジャパン)

使用したモジュールは計42枚(トップライト6枚、開口部36枚)。太陽光電池の容量は11.56kW。トップライトと開口部のモジュールで、4月から1カ月程度で約1345kWhを発電した。建物内の照明、空調、1階アトリエの電動工具などの電力は太陽光発電だけで賄っている。

「太陽光発電モジュールを建物の完成後に屋根に搭載する設備ではなく、建材として捉え、開口部材や屋根材として設計すれば、自然エネルギー活用の可能性は広がるはずだ。建材を兼ねるのでコスト低減にもつながる」(杉浦氏)。

太陽光発電モジュールをガラス代わりに用いた箇所は、室内側に半透明のプラスチックダンボールシートのスクリーンで空気層を設けて断熱性を確保した。夏季は空気層の熱気を上部の排気口から逃し、熱によるモジュールの発電効率の低下を防止する。トップライト部分は屋上緑化に散水することで、モジュールの温度上昇を抑える。杉浦氏は、ここで培ったノウハウを都市住宅の設計で生かすという。


2階のサロン・ギャラリー。太陽光発電モジュールを透過した光がプラスチックダンボールシートで拡散し、面発光する障子のような効果をもたらす(写真:トリナ・ソーラー・ジャパン)


ペットサロン上部は一部が吹き抜け天井で、両面ガラス太陽光発電モジュールのトップライトからグリッド状に陽光が差し込む(写真:トリナ・ソーラー・ジャパン)

(日経アーキテクチュア「省エネNext」の2017年7月28日公開のウェブ記事を転載)
 


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